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次世代の薬剤師たち

入社3年目で、在宅業務を一手に引き受ける女性薬剤師の奮闘

ファーマホールディンググループ 株式会社サンメディック なの花薬局 青戸店所属 藤掛 紗織さん

目の前の患者さんとの関わりが、在宅のキャリアにつながる

「患者さんのご自宅にお邪魔する在宅医療は、個人の生活に踏み込むことになる。だから患者さんの中には、在宅に抵抗がある方が多いと思っていました。でも、実際は全然違ったんですよね」

在宅の仕事についてそう話すのは、なの花薬局青戸店で薬剤師として働く藤掛紗織氏だ。

まるで知り合いのお宅にお邪魔するように、世間話をしながらお茶を飲み、その上でしっかりと薬の説明をする。薬剤師と患者という明確な境目がない関わり合いに、当初は驚いたという。

「在宅医療を続けていくと、ここまでの関係になれるのか」――強く、そうした印象が心に刻み込まれた。

同薬局は、目の前にある大学病院の患者が持ち込む数多くの処方箋に対応しつつ、同一の店舗内で在宅にも対応している。薬剤師は全部で6名。2012年に入社した藤掛氏は、現在、居宅の個人患者と、認知症患者が入居している施設を任されている。現在、入社5年目にして、店舗における在宅の全てを担当しているという。

薬局長に次ぎ、実質NO.2のポジションを担う藤掛氏。若くして責任ある役割を任されている彼女だが、学生時代から在宅の薬剤師として働くことを希望していたわけではなかったそうだ。

「正直なところ、在宅については授業で習った知識だけ。詳しいことをはじめて知ったのは、入社前の店舗見学でした。在宅に熱い思い入れがあったというよりは、患者さんとの対話を通じて、みなさんの役に立ちたいという気持ちの方が強かったですね」

薬局で働きたい、という方針だけは決めていたが、一口に「薬局」といってもその形態はさまざまだ。大手チェーンや地域に密着した小規模な店舗などを一通り見学したうえで、藤掛氏が選んだのが現在の会社だった。

「店舗と経営陣の距離感が近く、その規模感がちょうどいいなと感じて好印象だったんです」

藤掛氏いわく、病院の門前に店舗を構えるより、地域を意識した面展開をすることに力を入れている点も大きかったという。

居宅から施設在宅へ。チーム連携の難しさとやりがいとは?

入社後の仕事は、調剤室でのピッキング作業からスタート。その後、患者への投薬業務も手がけるようになった。そして入社半年がたつ頃から、藤掛氏は店舗で担当していた5人の居宅患者を受け持つことになり、在宅業務に携わるようになった。

「はじめは先輩の薬剤師がついてくれました。患者さんやご家族の情報を前もって共有してもらい、それを踏まえてどう対応すべきか、事前にシミュレーションしてから実際にお宅にうかがっていましたね」

そうして在宅の経験を積んだ藤掛氏は、2015年、新たにオープンする施設在宅の担当を任されることになった。入社3年目のことである。

「当時は、手の空いた薬剤師が在宅の患者さんに薬をお届けする、というスタイルが主でした。その中で、一番個人宅を回っていたのが私だったんです」

その施設の入居人数は最高で18人。専任の担当薬剤師を決めることになり、白羽の矢がたったのが藤掛氏だった。

施設の場合は利用者だけではなく、施設側の要望に応えることも求められる。「最近薬を飲ませにくくて困っている」というケアマネージャーの話を聞いて改善策を提案することもあれば、医師の往診に同行し、医師と施設側の認識をつなげる役割を担うこともある。

「普段の何気ない会話にもアンテナを張って、情報共有や連携を自然と心がけるようになりました」

チームで働く難しさと向き合う一方、藤掛氏は薬剤師としての専門性を発揮する場面が増え、やりがいを感じることも多くなったという。その要因のひとつが、一緒に働いている医師の存在だ。

「地域のクリニックに勤めるその先生は、患者さんのご家族にはもちろん、施設側にも丁寧に患者さんの治療方針を説明される方で、その姿勢をとても尊敬しています」と、藤掛氏。

ベテランで経験豊富な医師であるにも関わらず、まだ若手で経験の浅い彼女とも対等に接してくれるそうだ。薬剤師として薬の変更などを提案すると、「それもありだね」ときちんと受け止めてくれるのだという。

「患者さんの状態を少しでも良くするために、薬剤師としての専門知識を活かせていることを実感できるんです。チームで患者さんを診る大変さもある一方、やりがいを感じることも増えました」

認知症に対する理解を深め、さらなるステップアップを目指す

現在、藤掛氏が担当している施設に入居しているのは、認知症を患う高齢者だ。そのため、薬に関する知識や在宅のスキルはもちろんのこと、認知症に対する病態にも深い理解が求められる。

「例えば入居者に認知症に関する行動が強く出たとき、それが病気の影響なのか、それとも病気以外の要因が加わって起きることなのか、薬剤師にもきちんとした知識がないと、ケアマネージャーなどとも話が通じないんです」

また薬の種類によっては、時間がたってから患者が興奮して動きが活発になるケースもある。そうした場合、薬の影響かどうか判断が難しい。

ケアマネージャーや医師から直接、認知症について教えてもらうこともあるというが、藤掛氏は少しでも患者の病態を理解できるよう、積極的に勉強を続けている。まずは現場で起こることを見逃さず、より多くの気づきを得られるように、基礎となるインプットを怠らないようにしているという。

「主治医との連携の仕方も試行錯誤していますね。その日の患者さんの様子を記載する報告書も、義務として報告書を出すのではなく、より臨場感を持って医師に情報を共有するにはどのような方法があるか、日々考えています」

書面だけで伝わりにくいことや気になることがあれば、医師に対して直接電話で補足説明をする。患者にとってより良い治療を提供するためには何が必要かを第一に考え、自分ができることをコツコツと積み上げて、信頼関係を地道に築いている。

施設在宅の現場で奮闘を続ける藤掛氏に、今後の目標について聞いた。

「薬局全体としても在宅に注力しているところなので、当面は私も積極的に在宅に取り組んで行きたいですね。そして、やはりゆくゆくは薬局長になりたいと考えています。店舗の中でしっかりと患者さんとの関係性を築いていきながら、薬局経営や店舗管理についても学びたいです」

Profile

藤掛 紗織(Saori Fujikake)

ファーマホールディンググループ 株式会社サンメディック なの花薬局 青戸店所属。2012年4月入社。現在は居宅及び施設の在宅医療を担当。患者との触れ合いを大切にしながら、より良い在宅医療を目指し日々の業務に奮闘している。

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自分の街に、本当に貢献できる薬剤師を目指して

患者さん一人ひとりとのつながりを大切に、必要とされる理想の薬剤師を目指す

薬剤師として、いま医療の現場に足りない仕組みを積極的に構築していきたい

これからの地域医療を見据え、いま薬剤師がすべきことに、しっかりと取り組む

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「終末期医療の本来のあり方は闘いではない。よりよく生きるためのサポートだ」

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「在宅は簡単ではない。だからこそ、柔軟な若手薬剤師の力が必要」