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面分業の時代をリードする、ITを活用した新しい薬局のビジネスモデルとは

ITを活用し、待たずに薬を受け取れるサービスを実現

国が調剤薬局の面分業を推進する中、面分業との親和性も高い新たなサービスを提供する薬局「おくすりカウンター」が注目を浴びています。利用者の満足度を高め、かつ在庫管理や集客といった面分業の課題も解消する新しいビジネスモデルとは、どういったものなのでしょうか。「おくすりカウンター」を運営する未来の薬局株式会社代表取締役・布目勝也さんに詳しく伺いました。

「おくすりカウンター」の特徴はどのような点にあるのでしょうか?

最大の特徴は、薬局で待つことなく薬が受け取れることです。店舗は勤務先や自宅近くなどの生活導線上となるよう駅構内か駅近くに構えており、処方箋を通勤時などに店舗へ直接提出すれば、薬の受け取りは帰宅ついでに行うといったことができるようになっています。

また、店舗へ処方箋を持参しなくても、スマートフォンなどで処方箋の写真を撮り、希望の店舗を選んで送信しておけば、自分の都合の良いときに立ち寄ってすぐに薬を受け取ることも可能です。支払いはウェブ上でも店舗でもできます。 そのほか、 郵送で薬を受け取りたいといったニーズにも対応しています。

待たずに薬を受け取れるため店舗には待合室を置かず、店舗面積は薬局を開設する際の最小限とされている6坪に限りなく近い7坪前後に抑えています。通常、地域の病院から幅広く処方箋を受け付けるためにはどんなに少なくても800品目以上、多ければ1500品目程度の薬を取り揃える必要があるのですが、当社は独自のシステムを取り入れることで小さなスペースでの運営を実現しました。店舗とは別に在庫センターを持ち、レセコンに連動させたオリジナルの発注システムを一から構築して、在庫管理の負担を減らしているんです。

これなら、店舗にはよく出る150品目程度を常備するだけで運営できます。これからの薬局は積極的にITを活用して効率化を図り、より患者さんが利用しやすいサービスを提供していくべきです。 薬剤師にとっても、在庫管理などの付随業務を効率化することによって、本来の仕事により集中できるようになるはずです。当社は薬の郵送サービス実現にあたり、経済産業省の「グレーゾーン解消制度」を利用したことで注目されましたが、郵送は患者さんの利便性を考えて実現したサービスのほんの一部なんですよ。

在庫センターにある薬の取り寄せは、どのように行われているのでしょうか?

独自のシステムを活用し、レセコンからの自動発注を在庫センターで集中管理しています。 チェーンの調剤薬局には全店舗に重複している在庫が少なからずありますが、当社は在庫センターでまとめて管理できるため余計な在庫を持つことがない。そのため、店舗数が増加すればするほど効率は上がっていく仕組みなんです。現在、この仕組みはビジネスモデル特許を申請中です。

薬局が今後も機能を果たすためには、ビジネスとして継続できる仕組みが必要

このようなサービスを考案された背景を教えてください。

従来の薬局の在り方は、生産年齢層のニーズに適したものではありませんでした。そのことに対する疑問が、薬局でアルバイトをしたり、薬局の経営に携わったりする中で大きくなっていったんです。自分も含め、多くの人たちは仕事や家事などで忙しいのにも関わらず、病院や薬局で長い時間待たされている。ややもすると、薬局や医療機関の都合にこちらが合わせているという印象さえ受けます。そこで、そのような課題を解決するために、生活導線上でパッと受け取れるサービスの考案に至ったというわけです。

さらに経営の観点で見ると、薬局はほかの業界よりもリピーターがつきやすいという特長がありますが、ほとんどの薬局はリピーターを生むためのサービス向上には力を入れていません。これは、多くのクリニックが門前の医師に集客を頼っている結果です。それでは真の面分業とは言えませんし、薬局が今後も今の機能を維持して存在し続けるためには、ビジネスとして継続できる仕組みをつくらなければなりません。ところが、薬局はどこも「心を込めたサービス」とか「地域の健康のために」などと謳うばかりで、サービスの良し悪しを客観的に評価できる指標はどこにもないというのが現状なんです。

その点当社のビジネスモデルは、 患者さんの生活導線上に店舗があるため、どの病院を利用していても立ち寄りやすく、一度利用して気に入れば次回もリピートしてもらいやすい。集客が1つの病院に依存しない、これぞまさに面分業と言えます。開業時の利用者は少なくとも、このサービスの認知が向上すれば自然にリピーターが増え、利用者数は必然的に累積していきます。

ちなみに、このビジネスモデルは院外処方が多い遠隔治療とも相性がいいんですよ。今後電子処方箋が発行されるようになれば、遠隔治療の患者さんは紙ではなく電子処方箋を受け取ることになるでしょう。それを登録しておけば、駅ですぐに薬を受け取れるような仕組みにしていきたいですね。

薬局の主な利用者は高齢者なのではと思いますが、生産年齢層をメインのターゲットにしているのはなぜなのでしょうか?

確かに薬局のメインの利用者は75歳以上ですが、国内の人口ボリュームを世代別に見ると、団塊ジュニアと呼ばれる40~50代の割合も実は多く、 そのうちの一定数は薬を服用しています。ターゲットとなる人数は他の産業のマーケット規模と比較してみても、十分に成り立つ規模であると言えます。そういった方々が当社のサービスを気に入ってくれれば、今後高齢になって薬を必要とする機会が増えていった際にもリピーターとして利用してもらえる。つまり、今後数十年は間違いなくこのビジネスモデルが成り立つんです。

実際に運営されて、手応えはいかがですか?

2017年12月にオープンした「グランデュオ蒲田店」の開店後2週間のデータを見ると、店舗が位置する大田区内からの処方箋は54%に留まり、残りの46%はオフィスの多い千代田区や近隣の区、沿線上である横浜や川崎などが占めています。通常の門前薬局であれば、処方元はだいたい門前の病院が85%、周辺の病院が5%、そのほか病院が10%といった割合でしょうから、この差はまさに狙い通りといったところです。

それだけでなく、当社のサービスに興味を持った薬学生や薬剤師の方が店舗に見学に来てくれることもあって、新しい薬局として注目されていることを感じますね。興味を持ってくれる方が増えれば、採用活動にもプラスに働いていくのではないかと考えています。

チャットの活用で患者さんとのコミュニケーションを活性化、薬剤師に在宅勤務の選択肢も

今後、実現していきたいサービスはありますか?

これはすでに実現に向けて進んでいるのですが、ウェブ上のチャットで薬剤師と患者さんがコミュニケーションできるようにしたいと考えています。従来の薬局では、たとえ患者さんが薬について疑問を持っていたとしても、早く薬の受け取りを終えたい気持ちがあったり、ほかの患者さんに聞かれることを危惧したりして、質問できないことがあります。また、薬を使っている中で何か疑問が生じたとしても、わざわざ窓口を訪れたり電話をしたりして相談するほどでもないことも多い。そんなとき、チャットであれば患者さんの好きなタイミングで気軽に質問することができます。場合によっては、対面で話すよりも深いコミュニケーションができると考えているんです。

実はこのチャットは、薬剤師にもメリットがあります。例えば患者さんにより詳しく薬の説明をしたい場合は、資料や製薬会社が作成している動画などを添付して見せることで、理解を深めてもらうことができる。チャットには必要に応じて栄養士や看護師なども参加してもらえば、食事や生活についての幅広いアドバイスも行えます。また、薬局側から発信したいことがある場合も、チャットを使えば簡単に伝えることができるようになります。

さらに、チャットでの患者さんのサポートはどこにいてもできるため、薬剤師に在宅勤務という選択肢が生まれます。薬剤師には女性が多く、結婚や出産、家族の転勤などでキャリアを中断しなければならないということが起こりがちです。しかし、在宅勤務であればそういった場合にも仕事を続けやすい。働き方が多様化している今の時代に連動し、薬剤師の働き方の選択肢も増やしたいと考えているんです。

ほかにもう1つ実現したいと考えているのは、薬局が営業していない夜間でも駅の宅配ロッカーなどで薬が受け取れるシステムです。仕事が終わってから薬局に行こうとすると、閉まっていることが多いですからね。駅の宅配ロッカーを運営する鉄道会社や配送会社などと協力して実現していければと考えています。

最後に、御社が薬剤師に期待することを教えてください。

ITの活用を今後ますます進めていく中で、薬剤師にはシステムの開発や運用上の改善点などについて、現場目線の意見をどんどん出してくれることを期待しています。

また、当社のサービスを利用する患者さんには時間をかけずに薬を受け取りたいと考えている方が多いため、窓口ではどのようにコミュニケーションをとれば効率よく投薬指導が行えるかを考えてほしいと思います。一方で、チャット上での最適なコミュニケーション方法は窓口とは異なります。その場に応じて患者さんが求めていることを考え、患者さんの服薬や健康のために最も役立てるコミュニケーション法を確立してほしいですね。

学生さんに伝えたいのは、漠然と患者さんに「良くしてあげたい」とは考えていても、例えば「じっくり話を聞いてほしい」「効率よく薬を受け取りたい」など、患者さんそれぞれで良いと感じるサービスは異なるということ。自分は誰に何をしたいのかを具体的に考え、目指すべき薬剤師像を見つけていってください。

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