もし関東圏の受験者であれば、会場が複数箇所あります。
大学全体で決められている場合もあれば個人ごとに違う場合もあるので、自宅と会場が遠いことを想定してホテルを複数確保しておきましょう。
会場が発表になってからでもキャンセル可能な場合がほとんどなのでご安心ください。
持って行く物については色々な意見がありますが、個人的にはあまり多くの物を持って行かない方が良いと思います。
心配であることは百も承知ですが青本は重たいし、まる2日間の勝負なので体力勝負という側面もあります。
なるべく身軽に会場に行くことを心がけ、その代わりそれまでにできる準備をしっかり行いましょう。
ちなみに、私の場合は・・・
・苦手抽出ノート(模試で間違えた箇所や、苦手としている分野だけを集めたノート)
・得意な薬理学の青本(精神安定剤的な側面として、自信にも繋がりました)
周りにはしっかり青本を3冊くらい持って来ている人などもいましたが、私はこの2つだけを勉強道具として持って行きました。
少しずつ本番のことも想定して、勉強を進めていくこともおすすめします。
元々夜型の人は、やはり夜にパフォーマンスが発揮されます。
これまでのコラムで述べたように、自分に適した時間に学習することはとても重要です。
ただ、試験は皆同じ時間帯なので、この2日間だけは何としても朝の試験時間に合わせて2週間くらい前から調整していきましょう。
これまでやってきた努力を全て、投入する日です。
皆さんを支えてくれるのは、これまで日々積み重ねてきた自分自身の軌跡です。試験当日までの努力は確実に糧になっています。しっかりと力を発揮できるように、強い気持ちで会場に向かいましょう。
会場には当然ながら余裕を持って到着する必要があります。
教室が広いか狭いかは会場によって異なるのでその場で雰囲気を感じるしかありません。また、お手洗いの位置や状況も確認しておきましょう。
皆さんが思っている以上に、何もできない時間は長いです。
問題が配付されてから開始までの時間なども長いので、気持ちを落ち着けるように瞑想の練習もすると良いかもしれません。メンタリストDaiGoさんの書籍に瞑想についても記載があります。
瞑想というと「座って目を瞑って集中する」というイメージがあるかと思いますが、例えば歩きながら足に集中して踵から入ってつま先に抜ける、という行動そのものに意識を向けることも一つの方法です。
普段から意識して行動してみてください。
この時間は大きなポイントです。個人によって正解は違うかもしれませんが、この時間は是非しっかり休憩してください。
もちろん少しでも知識を入れたくて勉強したい気持ちは分かります。しかし、長丁場の試験なので、しっかり休んで糖分を補給して脳を休ませて、むしろ眼を短時間だけ閉じて思考を整理してから次の試験へ臨んだ方がパフォーマンスは発揮できると思います。
私の場合、休憩中は会場の玄関外に出て外の空気を吸っていました。(決して余裕で受かるという意味ではなく、精神統一です)
1日目が終わった後、自己採点をする人がいますが、なるべくフラットな思考で2日目にいくためにも、2日間の試験の途中での自己採点はおすすめしません。
国家試験の最中に「これはいける!」という感覚を持てることは少ないと思います。
むしろ、たくさん考え抜いて答えを出すので「本当に合ってるのかな?」と迷うこともあるでしょう。しかしその時の皆さんは、今までの学習の集大成であると言えます。ぜひご自身を信じて、考え抜いた答えをマークしましょう。
最後まで諦めなければ、光が消えることはありません。心をしっかり持って戦い抜きましょう。
最後になりますが、皆様の国家試験合格をお祈りしております。
これまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
<執筆者プロフィール>
滝本大輔(Daisuke Takimoto)
薬剤師歴4年/国家試験・定期テスト指導歴9年
大手チェーン薬局に現役薬剤師として勤務しながら、個人の性格や理解に合わせた超オーダーメイドの学習指導を行っている。現在は心理学を応用した指導方法に注力しており、学習だけではない細やかな気配りや人柄も人気である。