企業希望者の多くがインターン選考に立ち向かっていたころ、Yさんは「バリバリダンスをしていた!」と言います。
ダンスにのめり込み、学内の部活だけでなく学外の団体でも積極的に活動をしていました。当時は漠然と「卒業後は薬剤師になろう」と考えていました。
そんなYさんに転機が訪れたのは薬局実習。
実習先で言われた「MRが向いているのでは…」という何気ない一言に心動かされ、企業の説明会に参加をするようになりました。それでも最初は「お試し」のような気持ちで動いていたといいます。
さまざまな説明会に参加し企業の方々と関わる中で、次第に製薬メーカーの仕事への興味が高まりました。しかし、周囲には早くに動き出し、早期選考の流れに乗る就活生ばかり。情報戦の中で、ひそかに気持ちを燃やしていきました。
インターンから早期選考の流れに乗っている就活生たちを横目に、彼は独自の対策を進めていきます。
インターンに参加していないことが弱みにならないよう、積極的にOBOG訪問を進めていきました。若手社員・中堅社員・ベテラン社員と勤続年数別に話を聞き情報を得るだけでなく、企業ごとの特徴や職種で求められる能力などを分析していきました。
大学のキャリアセンターや就活ナビサイトなどさまざまなサービスを活用し、情報を得るたびに、その情報について自分の考えを整理していきました。
Yさんの個別相談では、毎回必ず「面接練習」を行いました。
3回目あたりから、想定質問と回答の両方を用意してくるようになりました。
説明会やOBOG訪問で得た情報から、問われそうなことを考え予想を立てる。そして、自分の軸と自分なりに見出した企業の軸を掛け合わせて回答を作成する。
この「考える過程」が彼の強さを形成していきました。回数を重ねるごとにどんどん考えが深まり、回答が論理的で説得力のあるものになっていきました。受け身ではない面接練習が成長に繋がっていったのだと思います。
「自己PR」にあった「切り拓く力」という彼の強みが、就職活動でも実行されていることを目の当たりにしました。このような積み重ねが実を結び、最終的に複数の製薬メーカーから内定を獲ることができました。
早期選考で先に進んでいく友人たちの中で、自分がやるべきことを見極めて冷静に行動し続けたYさんの就職活動。周囲の就活生と自分を比べて少し弱気になってしまう時に、大きな力を与えてくれるエピソードです。